クラウドサーバーを話す前に、先にクラウドでは無いサーバーを考えてみましょう。
クラウドサーバーの反対にあるのが物理サーバーで、クラウド技術が一般化する前の2000年台では物理サーバーでWebサービスを公開することが常識でした。
物理サーバーは管理が必要
例えば、メモリ256MBのHDD100GBの小さめのサーバーを用意しようとします。 あなたはそのハードウェアを買い、組み立てて、電気を引き、接続して、電源をいれて、OSをセットアップすることでようやくサーバーを立ち上げることが完了します。
サーバーの立ち上げ後は、ディスクが壊れたら修理したり、電源の供給が止まらないように工夫したり、システムダウンしないよう監視したり…維持するための手間も必要です。
しばらく動かした後にサーバーの性能が足りなくなり増築しようとしたら、どうしたらいいでしょう?メモリを買いにいって電源を落としてメモリを指して起動して…この間システムを止めないよう平行サーバーを立てて…と、「サーバー運用」という専門業務が必要なほどの手間が発生します。
(このように物理的なサーバーを維持している環境をオンプレミス環境といいます。)
クラウドサーバーは管理が不要
クラウドサーバーは簡単に言えば、物理サーバーの面倒な運用部分を1クリックで終わらせることが出来るようにしたサービスです。
例えば「メモリ256MBのHDD100GB、2コアのハードウェアでサーバーを作る!」とボタンを押せば、その通りのサーバーが立ち上がります。
立ち上がったサーバーを維持するために、HDDが壊れたらどうしよう〜なども考える必要もありません。増築をしたくなったら同じくクリックするだけです。サービスや設定によってはクリックすらしないで不足分をシステムで予測して勝手にスペックアップさせることも可能です。
実際にガシャコンとロボットが動いて物理的にサーバーを組み立てているわけではありません。仮想化という技術を使い、必要な分だけを切り取って渡してくるのです。ですが、どう作られているのか、なんて事を気にする必要がないのがクラウドの良いところです。
このクラウドコンピューティングのサービスを提供するベンダーはGoogleやMicrosoftなど多数あり、その中で世界シェアNo.1を誇っているのがAWSです。このAWSについて次の記事で紹介します。