「Amazon SageMaker」はAmazonの提供する機械学習サービスです。SageMakerは機械学習モデルの開発と訓練からデプロイまでワンストップに行うことができます。
Amazon SageMakerの利用ケース
SageMakerというより機械学習の用途になりますが、以下のようなものが代表的です。
画像認識
画像・映像から特定のパターンを条件に画像を検出する機械学習へ利用できます。 人間の表情認識や、工場の量産品からエラー品を検出するなど、人の目が必要だった分野に応用できます。
データマイニング
膨大なデータの中から特定の条件に一致するデータや関連性を検出する機械学習へ利用できます。 購買履歴を利用したマーケティングなど人の分析が必要だった分野に応用できます。
Amazon SageMakerの特徴
SageMakerには以下のような特徴があります。
⚡ 機械学習の開発効率アップ
従来の機械学習にはインフラ環境構築、フレームワークの選定、開発、デプロイ作業などそれぞれのステップで作業が発生し、機械学習を始めるまでのプロセスに多大な時間がかかっていました。SageMakerはそうした手間を省き機械学習の開発効率を上げることができます。
フレームワークも多数用意されており、開発者はコードを書くのみで機械学習を開始できます。
🔧 完全マネージド
デプロイと同時に自動で作られるホスティング環境は自動スケーリングも備えており、セキュリティメンテナンスもすべてAmazonが行ってくれます。利用者はインフラ管理の手間が一切かかりません。
💰 低コスト
SageMakerは構築・トレーニング・ホスティングのタイミングにかかった時間分の従量課金です。初期費用なく初められ、必要最低限のコストで利用できます。
Amazon SageMakerの料金
SageMakerの料金は「構築時間 + トレーニング時間 + デプロイ時間」の従量課金です。
2018年8月時点の東京リージョン公式価格をもとに、以下の例で料金を試算してみました。
構築に40時間、トレーニングに4時間、デプロイに2時間、それぞれ一番安いインスタンスで実行 40時間 x 0.0608 USD = 2.432 4時間 x 0.174 USD = 0.696 2時間 x 0.0851 USD = 0.1702 2.432 + 0.696 + 0.1702 = 3.2982 USD (約370円)
初期費用なしで、このような安価で利用し始められることが分かりました。
さいごに
今回は Amazon SageMaker の特徴から料金についてご紹介しました。
これまでは始めるまでのハードルも高かった機械学習がワンストップで利用できる、非常に有用なサービスです。Amazon自身もPollyやTranslateといった機械学習ベースのサービスを提供しているため、それらの成長に伴ってSageMakerのサービスも向上していくと考えられます。機械学習を始める方はぜひ利用を検討してみてください。