「99designs」でロゴを発注してみて分かったポイント

99designsは世界最大級のデザインマーケットプレイスです。
簡単にいうとデザインに特化したクラウドソーシングサービスのことですね。
実際に99designsを利用してロゴを作成する機会があったため、気付いたことや反省点などをメモしておきます。

99designsのポイント

概要

99designsでは、「コンペ」と呼ばれる形式で仕事のやり取りが行われます。
デザインの要望は「ブリーフ」と呼ばれる依頼書に記載します。

日本語ローカライズされているが英語でのやり取りのほうが優勢

99designsは2016年6月現在日本語ローカライズ版でもリリースされており、ブリーフも日本語で登録することができます。
このブリーフに書く内容は、デザイナー側にのみ表示されている翻訳機能で、自由に自動翻訳もできます。

今回コンペに参加してくださった60名のうち59名の方は海外の方でした。
そのため送られてくるメッセージもすべて英語です。
そうすると結局やりとりは英語になってくるため、より要望に合ったデザインを多数提出してもらうためには、はじめからブリーフも英語併記にしたほうが、より多くのデザイナーが参加するようになると思います。

フィードバックはどんどん返すこと

最初のほうに提出されるデザインはほぼたたき台のような感じで、イメージとはかけ離れたものが届きます。デザイナー側もかけ離れていることを承知のようで、コメントや評価でのフィードバックを求められます。
フィードバックを繰り返して、細かな要望を伝えていくのです。
このフィードバックがかなり大変で、多くのデザインが提案されるということはその分やりとりも増えます。

また、デザイナーによってはフィードバックを返さないとデザインを撤回してしまうこともあるようです。
デザイナー側は自分の提出したデザインをいつでも撤回することができます。
今回総合では359点ものロゴデザイン(修正案含む)を提出してもらえたのですが、
開催中もファイナリスト選出後もコンペ終了後もどんどんロゴデザインが撤回されていきました。

今回反省した点で、フィードバックをどのように行ったほうがいいかわからず、コンペの最初の方に気に入らないデザインを不採用にしてしまったことがあります。
その後そのデザイナーは新しいデザインを一切あげてくれなくなりました。。
フィードバックは返したほうがいいですが、不採用にするかどうかは慎重に選択したほうがよさそうです。
最初のたたき台のデザインのみで判断するのではなく、そのデザイナーのプロフィールページなどもみて、その底力を含めて判断する必要もあるかと思います。

招待状を活用して気に入ったデザイナーにデザインをしてもらう

99designsには「招待状」という機能があり、気に入ったデザイナーを開催中のコンペに招待することができます。
24時間毎に50人という制限がありますが、それでもかなりの数です。
この機能を知って、気に入ったデザインをするデザイナーにどんどん招待状を送ってみました。
その結果、最終的に60人ものデザイナーが参加してくださいました。
デザイン案が増えるということはその分やり取りも増えるということなので利用には注意も必要かと思いますが、気に入ったデザイナーが現れない場合は、自分から探して動いていくほうがいい結果に繋がると思います。

閲覧制限オプションを初開催コンペではつけるにはサポートへ連絡する必要がある

開催してから知ったのですが、はじめて開催するデザインコンペでは、デザイナー同士で他のデザイナーの案を見えなくする閲覧制限オプションを付けられないようです。
閲覧制限オプションを付けると「他のデザイナーの案に影響されない幅広いデザイン案をだしてもらえる」とかいてあったので選択していたのですが、実際に開催できたのはオープンコンペでした。
ヘルプによると以下の理由のようです。

https://support.99designs.com/hc/ja/articles/204108499

「閲覧制限」が設定されているコンペを開催するには、過去に一度コンペを開催している必要があります。閲覧制限が設定されているコンペは通常のコンペと比べ少し複雑なため、一度通常のコンペを開催し経験することをおすすめします。万が一、どうしても閲覧制限が設定されているコンペを開催されたい場合は、サポートセンターまでご連絡ください。

まとめ

今回実際にコンペを行ってみて、英語でデザイン細部の要望を伝えるのが本当にむずかしいなと思いました…!!
私は英語ができないのでできる方に教えてもらったり、Google翻訳を多用してフィードバックを行ったのですが、おそらくへんてこな英語もたくさん使ってしまったと思います。
そんなつたない英語でもなんとか意図を汲みとってデザインに組み込んでくださったデザイナーがたくさんいました。
特に自分では想像もしなかったような案がたくさん見れたことは、デザイナーとしてもとても勉強になりました。
(あとで以下の体験記事を見つけて知ったのですが、細かい要望は絵に書いたりして、それをどこかにアップしてURLでやりとりをすればよかったようです。。次回へ活かしたいと思います。。)

また誰でもデザイナー登録ができるので、デザイン修行の場としてもよさそうだと思います。
今後どなたかが「99designs」を利用する際の参考になりますと幸いです。


参考にした体験記事:
『99designs』を使ってアプリアイコンもアジャイルに作ろう
クラウドソースサービス「99designs」でロゴを発注してみた