はじめに
Raspberry Pi2とAWSを使って、会社内の温度をWebで閲覧できるシステムをつくりました。
オフィスの形状のせいか、場所により温度差があるため、暑い場所と寒い場所の温度差を実際の数値で確認できるようにしました。
きっかけ
オフィスの最北端の席に座っている社長が、いつも「寒い、寒い」と震えているので、本当に社長席(最北端)とエンジニア席(南側)で温度差があるのか、グラフ化してみようと思ったのがきっかけです。
寒い席の方を思いやれる雰囲気になれば、身も心も暖かくなると考え、今回の取り組みを行いました。
どこで運用したか
東京都中央区にあるオフィスで運用しました。このビルは南北方向に伸びているビルで、社長と営業は北側の寒い方向、エンジニアは南側の暖かい方向に席があります。
実際に測定した場所
仕組みの概要
Raspberry Pi2 と 温度センサ (DS18B20)により測定した温度を、Cronで1分ごとにCloudWatchへ送出して、グラフ化することで監視を行います。
詳しい技術的内容はこちらの記事に記載しました。
監視システムの概念図
実際の監視画面
会社の気温の計測
エアコンの設定温度が28度となっている社内の温度を、社長席とエンジニア席(上記の間取り図で「エンジニア勢」の文字があるところ)の2箇所で測定しました。Raspberry Pi2が1台しか準備できなかったため、それぞれ別日での測定となりました。
エンジニア席の温度:2016/03/04 晴れ
まず、エンジニア席側で温度を計測し、気象庁のサイト からダウンロードできる東京都の気温(北緯:35度41.5分/東経:139度45.0分の観測点)を合わせてグラフ化しました。
測定開始時に、稼働中のRaspberry Pi2上に温度センサを設置していたことが原因で、測定開始後暫くの間(2016/03/04の14時以前)のデータが、Raspberry Pi2本体の発熱の影響により異常に高い温度(実室温+6度程度)となってしまい、 正しい測定データが取得できませんでした。
正しい測定データが取得できた2016/03/04 14時〜18時の間については、 エアコンの暖房効果などのため、外気温と社内温度の差が常に約13度前後あるという結果になりました。
社長席の温度:2016/03/08 晴れ
後日、測定装置を社長席へ移動して再度測定を行い、同様に気象庁のサイト から取得した東京都の気温を合わせてグラフ化しました。
外気温は日照に合わせて変動しているのがわかります。
それに対して、社長席の温度は、1日を通してほぼ一定の温度を保っており、 暖房を付けている時間帯でも、外気温とほぼ同じ温度となってしまっているのがわかります。
まとめ:社長席(最北端)とエンジニア席(南側)における暖房効果の差
かなり雑な議論ですが、外気温と室温の温度差を暖房効果とみなして、同時間帯における、社長席とエンジニア席の暖房効果を比較してみました。
測定日に違いによる気温の差はあるのですが、エンジニア席の暖房効果が約13度程度あるのに対して、社長席は外気温とあまり変わらないということがわかり、圧倒的な寒さであると言えそうです。
社長に聞いてみた
社会人として、「報・連・相」は重要です。 今回の監視結果を社長へ報告して、今後のアクションについて相談しました。
会議室にて
結論
社長はものすごくプラス思考だった