Amazon WorkSpacesをゼロクライアントから利用する

ゼロクライアントとは

ゼロクライアントとは仮想デスクトップへ接続する事に特化した端末です。

ゼロクライアントではリモートを前提としているため、ローカル容量や処理能力はほぼ無い端末がほとんどです。

今回はこちらの端末でWorkSpacesへ接続する方法を説明します。

(自分はゼロクライアント端末を所持していないので、teradiciが配布しているPCoIP Clientsを使って、ゼロクライアントの接続方法を解説します。)

対応しているゼロクライアント端末

Amazon WorkSpaceでサポートしているゼロクライアント端末はTeradici Tera2 チップセットを装備した PCoIP ゼロクライアントデバイスです。

よくある質問

Q: Amazon WorkSpaces で PCoIP ゼロクライアントを使用できますか?
はい、Amazon WorkSpaces は、Teradici Tera2 チップセットを装備した PCoIP ゼロクライアントデバイスをサポートしています。Amazon WorkSpaces と互換性のあるすべてのゼロクライアントの一覧は、Teradici の提供するサイトのデバイスファインダーを参照してください。

具体的な公式対応端末に関しては、

PCoIP Zero Clients for Amazon WorkSpaces

こちらより確認して下さい。

ゼロクライアント端末から接続できるようにする

ファームウェアが 4.6.0~6.0.0のPCoIP ゼロクライアント(以下ゼロクライアントといった場合にはこちら)から接続する場合には”Teradici PCoIP Connection Manager”が必要になります。

WorkSpaces の PCoIP ゼロクライアントをセットアップする

ゼロクライアントデバイスにファームウェアバージョン 6.0.0 以降がある場合、ユーザーは各自の WorkSpaces に直接接続できます。
ファームウェアが 4.6.0~6.0.0 の場合は、Amazon WorkSpaces の Teradici PCoIP Connection Manager をセットアップし、Amazon WorkSpaces の Teradici PCoIP Connection Manager を通じて WorkSpaces に接続するためのサーバー URI をユーザーに提供する必要があります。

Teradici PCoIP Connection Manager for Amazon WorkSpaces

上のインスタンスを立てて、こちらを通じてアクセスする必要があります。

EC2の作成画面より、AMIの選択で「PCoIP Connection Manager」を検索、こちらを起動します。(ソフトウェア料金は無料です)

t2.mediumがVendor Recommendedに選択されていますが、テストなのでt2.microで起動します。VPCはWorkSpacesと同じ場所を選択して下さい。

Network Considerations

ゼロクライアント⇔インスタンス間でhttpsアクセスが必要になるので、443を、管理者アクセスが必要な場合には22も開ける必要があります。

443と22を開けました。接続するIPがわかっている場合には制限をかけましょう。

こちらはあくまでインスタンスとの間の通信であり、WorkSpacesとの通信制限ではないので注意して下さい。

Teradici PCoIP Connection Managerの設定をする

起動後、作成時に指定した鍵ファイルをユーザー名administratorでsshログインすると以下の画面が表示されます。

エンターを押して次の画面から設定を行います。

Host name: 判別できる任意の名前
Extra DNS servers:ディレクトリのDNSサーバー。

こちらを入力します。ディレクトリのDNSサーバーは、AWSのコンパネのWorkspace→ディレクトリより、サブネットにあっているアドレスを入力すれば大丈夫かと。

入力が完了したら次の画面へ。

Registration code:Workspace作成時にメールで飛んでくる登録コード
Directory domains:ディレクトリのドメイン名

ディレクトリのドメイン名は、ディレクトリの詳細画面からも確認できます。

こちらで設定は完了しました。最後に接続テストがあるので、登録してあるユーザー名とパスワードでログインしてみましょう。

問題なければ以下表示になると思います。

ゼロクライアント端末から接続する

対象のゼロクライアントを持っていなかったので、今回はPCoIP Clientsにて接続テストをしてみます。

PCoIP Clients

こちらからダウンロードして起動すると以下画面に

先程のインスタンスのIPを入力すると、WorkSpacesのログイン画面になります。

WorkSpaceのアカウント情報を正しく入力すると、ログインが完了し、Workspaceの画面が表示されます。

FAQ

接続したあともPCoIP Connection Managerは動かしている必要があるの?

ゼロクライアント端末⇔WorkSpacesの接続が確立したあとは落としても問題ありませんでした。

ゼロクライアント端末の数だけPCoIP Connection Managerは必要なの?

ゼロクライアントの台数分用意する必要はなさそうですが、超大量のゼロクライアント端末でアクセスする場合には、

EC2インスタンス1台が死んだ場合に全台ログインできなくなってしまうので、冗長化などの対応は必要です。

また、ディレクトリが違う環境を用意する場合にはその分用意が必要そうです。